育児奮闘記

わたしの子育て

♪カーン!(ボクシングの試合開始音)

 イクメン夫が出勤し、玄関のドアが閉まると、私の頭の中で毎朝鳴り響く。

 かれこれ1年11ヶ月鳴り響き、私と息子の戦いは繰り広げられている。

 夜間も1~2時間毎の授乳がやっっっと終わったと思ったら、次におそいかかってきたのは、何をするにも「いやー!!!」と泣き叫び、走り回ったり、地べたや横断歩道のど真ん中で寝そべり返りジタバタジタバタ。

 今まで当たり前のように出来ていた家事や自分のご飯・お風呂すらゆっくりとる時間は全くない。まさに戦いの日々。

 あんなに憧れていた育休…。こんなにも自分がイライラするなんて思ってもいなかった。毎晩寝顔をみては反省し、(寝かしつけのつもりが一緒に寝落ちし朝を迎えることも多々!笑)育児とはまさしく育自だなと思う。

 さらなる強烈な対戦相手は息子+コロナ。我が家の怪獣は、普段午前中は子育てサロンにお散歩、午後は公園、の計約6時間外出してもお昼寝をするかしないか、という体力優良児。一度も風邪すらひいたことがない。

 そんな中、緊急事態宣言が出され、子育てサロンもしばらくお休み、公園もロープで閉じられるというなんとも絶望的な日々。お散歩やお家遊びでは到底物足りない息子の怪獣具合はどんどん進化を成し遂げ、ついに私はうちのめされた。

 毎日泣きながら親子の居場所を探し続け、ようやく見つけた支援センター。支援センターはもちろん、ファミサポや子育てサロンのスタッフ、家族、親族、ママ友、地域の方々、たくさんの人達に助けられ支えられ、おかげ様で親子共に生き返ることができた。

 育児って楽しい!我が子ってなんて愛おしいの!と思う余裕すらない毎日だけれど、「初めて自分で靴を履いた」「初めてありがとうが言えた」と息子の貴重な初めての一瞬を一緒に過ごすことができるのは幸せなことなのかもしれない。

 いつの日か「あの時は大変だったけど幸せだったね、戻りたいね」と、夫とゆっくり過ごす時間を夢見て、これからも感謝の気持ちを忘れず、親子共に成長していきたい。

夫「だだいま~今日の試合どうだった?」

私「今日もこの子のKO勝ち・・・。」

♪カンカンカーン!(試合終了)戦いは続く。

H・Kさん(字津嘉山)

社協だより「ちむぐくる」第226号 令和3年1月1日